人体模型と3Dの画像の比較

第4話 人体模型と3Dの画像

現代は、人体模型と並んで3Dの画像が活躍しています。
今の時代は、教材も豊富でありプロメテウス、グレイ、ネッタ―など世に名著と言われる解剖学書は数多く出版されています。
医学生のみならず、臨床医や看護師などの医療従事者にとってもこれらの解剖学書は臨床の現場で必須であり、常に手元に置いておきたい言わばバイブルのような存在です。

そして最近では、多くの医療従事者がiPadを所有しており、これらの1冊1000ページにわたる重たい解剖学書を何冊もデータとしてiPadにダウンロードし、活用しています。
CGや精巧なイラストを多く用いたこれらの解剖図がiPadを通してさらに鮮明に映し出され、書籍とは一味違う雰囲気を出しています。

そして上記の解剖学書も近年のデジタル化の流れにのり、3D化を目指しています。
iPadを患者さんに見せながら、画面タッチよって臓器解剖図を上から下そして側面、さらには反転などしてあらゆる角度から見ることができるようになりました。
iPadを利用した病状説明は時代の最先端であり、スマートな印象で見栄えも良いものです。

しかし3Dの画像だけでは、100%満足のいく理解が得られないこともあります。
例えば高齢者には、コンピューター画像というだけで敬遠されるかもしれません。
また、3Dの画像と共に、臓器と同じ大きさや形の模型があれば、実物の臓器と同じように患者さんに説明することが可能です。
最新の3Dと合わせて、人体模型を活用することで、より深い理解を生みだすことができることでしょう。

・・・第5話 「レオナルド・ダ・ヴィンチと人体模型」に続く

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